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専用サーバの選び方

以下は優れた専用レンタルサーバー選びの選択基準を紹介した弊社標準バンドルCGIの提供元でもある有限会futomiのWed掲載記事を抜粋・引用し、弊社専用レンタルサーバー環境と比較し、当サービスを説明したものです。専用サーバサービスとは、1 台の物理的なサーバを、自分だけに専用に使えるサービスのことです。専用に 1 台を借りるといっても、そのサービス内容は大きく異なります。後悔することがないよう、自社にあったサービスを選びたいものです。このコーナーでは、法人がビジネス用途で使うことを前提に、各種専用サーバのサービス概要と、その詳細な意味を解説します。貴社がサーバを選択する際に、参考にして下さい。

専用サーバとは?
専用サーバとは、1 台の物理的なサーバを、自分だけのために専用に自由に使えるサービスのことです。
共有サーバ(ホスティングサービス)では、1 台の物理的なサーバを複数の利用者で共有して使うサービスです。したがって、共有サーバでは、もし同じサーバにアクセス数が多いサイトが存在すると、サーバ全体のパフォーマンスが落ちてしまうという可能性をはらんでいます。しかし、どんなサイトが同居するかは、契約時には分かりません。そして、すでにどんなサイトが同居しているかについて公開されることはありません。
それに対して、専用サーバは、自分だけに 1 台を占有できるサービスですので、このような共有サーバでの心配がないいところが魅力です。そのほか、専用サーバには、いろいろなメリットがあります。

● 自社サイトへのアクセスが多くても、共有サーバよりは快適に動作する。
● 自由にソフトウェアをインストールすることができる。それに伴い、ホスティングサーバでは実現できなかった多様なサービスを実現できる。
● サーバの状況を完全に把握でき、そして、自社にあわせた設定が可能。これに伴い、自社にセキュリティーポリシーに完全に準拠したサーバ環境を構築することができる。

そのほかにもいろいろメリットはあるかもしれませんが、専用サーバを採用する理由は、ほとんどが上記の通りでしょう。次頁より、それぞれについて、深く考察していきましょう。
 
専用サーバのメリット
専用サーバのメリットについて、細かく考察していきましょう。これらのメリットを十分に理解したうえで、専用サーバを採用しなければいけません。もしこれらのメリットがないのであれば、高価な専用サーバを採用する意味がありません。つまり、安価なホスティングサービスで十分なのです。効果的なコストパフォーマンスを出すためにも、専用サーバの採用には、十分な検討が必要なのです。
では、それぞれのメリットについて見ていきましょう。

■自社サイトへのアクセスが多くても、共有サーバよりは快適に動作する。
すでに、ホスティングサービスを利用しており、最近、ホームページの表示が遅いと感じてきたら、それは、恐らく、ご利用のホスティングサーバが重くなっているのが原因でしょう。サーバが重くなる原因はいろいろありますが、概ね、次の通りです。

● 同じサーバに同居しているサイトのアクセスが多くなってきた。
● 貴方のサイトへのアクセスが多くなってきた。
●ホスティングサービス事業者が、一台のサーバに多くのサイトを詰め込みすぎた。

(当サービスではマシンへの共用クライアント運用数を限定し、マシンスペックを越える詰め込み運用は一切行っておりません。快適なサーバー環境をご提供差し上げる事を前提にサービスの提供を心掛けております。)

いずれの理由も、いつ起こってもおかしくない現象です。それに加えて、自分ではどうすることも出来ない現象ばかりです。このような現象に見舞われるようになったら、専用サーバの採用を検討すべきでしょう。
専用サーバでは、自分だけのために、専用に 1 台のサーバが使えるわけですから、少なくとも、上記理由の 1 つ目と 3 つ目の心配はありえません。これが専用サーバを採用する大きなメリットになります。もし貴社のサイトがオンラインショッピング等の販売チャンネルになっていたとすると、ホームページが表示されないという現象は、大きな機械損失につながります。それに加えて、貴サイトに対する利用者の信用も失っていくことになります。もしこのようなミッションクリティカルな目的でホームページを運営されているのであれば、専用サーバを利用することは、とても意味のあることです。
ただ、自社サイトが重くなってきたといっても、上記理由だけではない場合があります。それは、ネットワークの負荷です。貴社が利用しているサーバが、特段、重くなっていなくても、ネットワークが混雑していれば、それだけサイトのレスポンスが遅くなります。では、サーバが重いのか、ネットワークが重いのかを見分ける方法はあるのでしょうか? 実は、確実に見分ける方法はないのですが、ある程度、推測することが可能です。その方法の一つとして、traceroute コマンドがあります。このコマンドは、指定ホストまでの経路を調べるものなのですが、それそれの経路のレスポンス時間も見ることができます。Windows であれば、コマンドプロンプト上で、tracert というコマンドで代用することができます。このコマンドを使って、目的のサーバの間に存在するホスト(ルーター)で、大きな時間を要しているようであれば、それはネットワークが原因でることが推測できます。それに対して、途中経路のホスト(ルーター)からのレスポンスは問題ないが、目的のサーバからのレスポンスだけが遅い場合には、サーバが高負荷状態に陥っていることが推測できます。

■自由にソフトウェアをインストールすることができる
これは、それなりの知識と経験を要する話ですので、すべてのサイトに当てはまることではありません。ただ単に静的な HTML だけを公開しているサイトであれば、特にこのメリットはないと考えても差し支えありません。しかし、サイト上でいろいろなインタクティブな機能を提供することを計画している場合は、大きなメリットになります。他社にサーバソフト(CGI 等)の開発を委託したり、もしくは自作で開発する場合もあるでしょうが、必要とされるライブラリーをインストールすることで、かなり開発が容易になります。場合によっては、指定ライブラリーがないと、希望する機能が実現できないといったことも考えられます。
このように、自社専用の機能を提供したい場合には、自由にライブラリーをインストールできる環境は、大きなメリットになります。また、サーバソフトを開発するに当たり、大きなコスト削減にもつながります。もしライブラリーが存在しない環境で、その機能を自作するとなると、とても大きなコストと時間を要することになります。

(当サービスでは作業代行サービスとして各種サーバー設定やモジュールのインストール代行も承っております。もちろん root をお渡ししておりますので、お客様ご自身による作業に制限は無く、無償にて自由な環境を構築して頂けます。)

■サーバの状況を完全に把握でき、そして、自社にあわせた設定が可能
ホスティングサーバ(共有サーバ)の場合には、そのサーバがどのような設定が施され、現在、どんな負荷状態になっているのかを確認する手段がありません。もしかしたら、大きなセキュリティーホールを抱えたサーバかもしれません。まぁ、ホスティングサービス専業の会社が運営するサーバですから、少なくとも素人がサーバを設置するよりは信頼置けるものと思われますが、もしかしたら、貴社のセキュリティーポリシーに沿っていないかもしれません。
専用サーバであれば、自分が使うサービス(WWW, POP3, SMTPといったプロトコルが提供する機能)だけをオープンにして、それ以外のサービスは使えないようにするといったことが自由に設定できます。これらのサービスがオープンになっていれば、それはそれだけセキュリティーホールの可能性が増えることになります。また、攻撃者のアタックの余地を増やすことになります。サーバセキュリティー対策の基本は、不必要なサービスはとめることです。専用サーバではそれを自分の手で(言い換えると、"自分の責任"で)徹底することができるわけです。
2005 年 4 月より個人情報保護法が施行され、貴社においても、サーバ上に蓄えられる個人情報の取り扱い方について、セキュリティー対策の強化が必須となっていることでしょう。また、会社によっては、システムのセキュリティーポリシーを厳密に策定しているところもあろうかと思います。専用サーバは、完全に自社でコントロールできますので、自社のセキュリティーポリシーにあわせたサーバ設定を実現することができるのです。


(当サービスでは共用サーバーに限らずTCP Wrapperによるサーバーへのログイン制限を行わせて頂いております、専用サーバー環境の場合はさらに、iptablesによるパケットフィルタリングや共用ファイアウォール、ウィルスチェック、スパムフィルター、SSLの導入も支援します。)

以上、専用サーバを採用することによるメリットを解説してきましたが、いかがでしたか?貴社も専用サーバを採用する気になりましたか?でも、まだ待って下さい。専用サーバには、メリットだけではなく、デメリットもあるのです。専用サーバの採用は、このデメリットが貴社で克服できるかどうかにかかっています。
次頁より、専用サーバを採用する前に、注意すべき点を解説していきます。

 
専用サーバを採用する前に
専用サーバのメリットについて、細かく考察してきましたが、いい事ずくめではありません。専用サーバを採用することで、デメリットも生じてきます。ここではそのデメリットを解説して行き、それはどのように克服できるのかを解説していきます。
ただ、ここで言っている "デメリット" は、貴社のシステム管理体制によっては、"メリット" と受け止めることもできます。これがメリットかデメリットになるかは、貴社次第ということです。では、具体的に見ていきましょう。

専用サーバは、前述の通り、自由度が高いサービスといえます。サーバの設定、ソフトウェアのインストールなど、ある意味何でもできてしまうところがメリットといえます。しかし、その反面、自由を得られると同時に "責任" が生じてきます。この "責任" をまっとうできるかどうかが大きなポイントとなります。その責任とはセキュリティー対策です。
もし貴社が専用サーバを使っているとしましょう。そして、誰にでも SMTP (メール送信用のプロトコル)を開放してしまっていたとすると、どうなるか分かりますか?恐らくこのページをご覧になっている方はお分かりですよね。スパムメールの発信基地と化してしまいます。近年、スパムメールに対する規制が厳しくなってきましたが、それに伴い、スパム送信事業者の中には、このようなサーバを中継してスパムメールを送信し、身元を隠そうとします。もしこのような目的で貴社サーバが使われてしまったら、一番最初に貴社が犯人扱いされてしまうわけです。貴社の信用は奈落の底に落ちてしまいます。もちろん、一番悪いのは、貴社サーバを悪用した真犯人なのですが、そのようなサーバを放置していた貴社も責任を逃れることはできません。
これはほんの一例でしかありませんが、サーバの設定次第で、簡単に悪用されてしまうのです。そのほかにも、貴社ホームページの改ざん、機密情報の漏洩にもつながってきます。
以上、心配事ばかり説明してきましたが、臆することはありません。それなりの対策を打てば克服できるのです。方法は大きく分けて 2 つです。

●自社にサーバの専門家を雇う。もしくは第三者に委託する。
● 初期設定の段階でセキュリティー対策が十分に施されたサービスを選定する。

(当サービスのサポートは全てを「カスタマーサービスセンター」にて行っております。 通常サーバーの運用・管理は選任の専門技術者を置かないと難しいのが現状です、OS/アプリケーション等のセキュリティー対応・パッチ当てなど諸業務は高度・複雑化の一方をたどっています。弊社ではサーバ・回線・ラックの提供に加え、一般的なレンタルサーバサービスには含まれないサーバ保守・監視・セキュリティ対応まで含めたトータルサポートを行っております。)

もし自社もしくは委託できる専門家がいれば、その専門家にサーバの保守運用を任せるのが良いでしょう。すくなくとも、素人がサーバの設定・運用をするのは非常に危険です。やはり専門家のアドバイスを受けるか、作業そのものを委託するのが良いといえます。しかし、委託先には十分に注意しなければいけません。技術レベルは、人によって大きく異なります。やりたいことはできるようになったものの、いざ、確認してみると、セキュリティーの穴だらけということも考えられます。ある程度、セキュリティーポリシーを提案できる事業者に委託しなければいけません。また、まかせっきりもいけません。いくらサーバの設定を第三者に委託したとしても、もし個人情報漏洩などの事件がおこった場合には、その社会的責任は貴社にあるのです。また、個人情報保護法でも、従業員のみならず、委託先に関しても監督義務を課しています(個人情報の保護に関する法律 第四章 第一節 第二十二条)。いくら委託したといえども、責任は貴社にあるわけですから、十分に説明を受け、納得した上で、作業を委託しましょう。そして、それが正しく行われているかどうかも自社で責任を持って確認すべきなのです。
では、従業員に専門家がいない場合や、信頼できる委託先がない場合にはどうすべきでしょう。それは、はじめからセキュリティー対策が施された専用サーバサービスを選定することです。もちろん、そのためには目利きができる人が必要なのですが、ある程度、サーバ事業者のホームページからもその方針を読み取ることは出来ます。実際には、ほとんどの専用サーバサービスで、それなりの対策が施された上で、サーバが提供されます。もしそのようなサーバを選定して利用する際には、決してデフォルトの設定を変更しないことが大事です。もちろん、その変更の意味を十分理解していれば全く問題ありませんが、サーバの技術に詳しくないにも関わらず、むやみに設定を変更したり、不要なソフトをインストールすることは避けるべきです。こうすることで、ある一定のセキュリティーを確保することが可能となります。

以上、専用サーバを採用する前に、検討しておかなければいけない事項を解説してきました。セキュリティーに関しては、あくまでも概念的な話です。サイトによって、またそれを運営する組織(企業)によって、必要とされるセキュリティーポリシーはまちまちです。自社にあったセキュリティーポリシーを策定し、それに基づいたサーバ運営を徹底して下さい。
最後に、一点だけ注意点を挙げておきます。いくらサーバのセキュリティー対策が万全でも、それを正しく使わなければ、全く効果がありません。例えば、サーバの各種アカウントのパスワード管理がずさんであったり、個人情報を格納したファイルを、ブラウザーからアクセスできる領域にアップロードしてしまうなどのミスです。これは専用サーバに限らず、すべてのサーバにおいていえることです。十分に注意して下さい。
では、次に、専用サーバーのサービス選定のポイントを見ていきましょう。
 
サービス選定のポイント

専用サーバサービスは、事業者によって料金もさまざまですが、その機能もさまざまです。各社のホームページでは、専門用語が多く、分かりにくいのではないでしょうか。逆に言えば、それが分からなければ利用すべきではないともいえます。とはいっても、人気サイトになれば、そうも言ってられません。ここでは、どのようなサービスが自分にあっているのかを詳しく解説していきます。あくまでも一般論ですので、詳細は、個々のサービス事業者にお問合せ下さい。

専用サーバを選定するポイントはいくつかあります。一番分かりやすいのは料金ですよね。しかし、料金に関しては、誰でも見れば分かるものですから、ここでは解説しません。ここでは、目に見えないコストや、技術的な観点から、サーバ選定のポイントを解説していきます。サーバ選定のポイントは、大きく分けて次の通りです。

* OSの種類とバージョン
* ハードウェアのスペック
* ディスクサイズと冗長化
* ネットワーク帯域
* 付加サービスの充実度
* データセンターの信頼性とロケーション

以降、それぞれについて、詳細にみていきましょう。

■OS の種類とバージョン
専用サーバを申し込む際には、OS の種類、場合によってはそのバージョンを指定することができます。多くの事業者で用意されている OS は概ね、以下の通りです。

* Linux
* FreeBSD
* Solaris
* Windows

Linux に関しては、さらにディストリビューションも選択しなければいけません。Redhat 系でいえば、近年は、Fedora Core、RedHat Enterprise Linux、WhiteBox Enterprise Linux を良く見かけます。FreeBSD では、4.x と 5.x を選択することができる事業者があります。これらの OS は、OS 自体は無償ですが、サポートは有償といったものがありますので、自社の技術力、コストを見て、追加で契約するもの良いでしょう。

(当サービスではRedHat Enterprise Linuxを標準(無償)採用しております。Windowsマシンなどのセキュリティーホールが問題視されるサーバーの提供、収容は行っておりません。)

Solaris をサポートする専用サーバ事業者は少ないのですが、もともと Sun Microsystems 社(以降、Sun)が商用の OS としてハードウェアとセットで販売していたものです。歴史も古い分、OS の高い信頼性や、技術者も多いのが特徴です。ただし、専用サーバサービスの料金も高額になります。しかし、Sun は 2005 年 1 月に、オープンソースライセンスとし無償とすることを発表しました。今後、専用サーバサービスでも、Solaris が採用されるかもしれませんね。
Windows に関しては、現在では、Windows 2000 サーバもしくは Windows 2003 サーバが用意されています。ご存知の通り、有償の OS ですから、専用サーバ料金に反映されたものになってきます。
どの OS を選択するのが良いか迷うところでしょう。結論から申し上げると、一番詳しく知っている OS を選択するのが良いと考えます。専用サーバを使うためには、それを運用する従業員もしくは委託先があると思いますが、それを担当する人が一番得意とする OS を選択しましょう。技術者といえども、すべての OS に精通する人は世の中に多くはいません。必ず、得意とする OS があるはずです。安全に、そして効率よくサーバを運営するために、一番得意とする OS を選定しましょう。

(当サービスは Linux専門のサーバー会社となります。)

■ハードウェアのスペック
各専用サーバサービスでは、ハードウェアのスペックを選定することができます。主に、CPU、メモリーをいくつかのラインナップから選定することになります。コストとの兼ね合いではありますが、いいものを選んだほうが安心であることには違いありません。ハードウェアのスペックに関しては、多くの事業者では、月額料金ではなく、初期費用に割り当てられていることが多いと考えられます。初期費用が多少変わってきますが、さほど違わないはずです。何年も継続して利用することを考えれば、多少スペックが良いものを選定したほうが無難でしょう。いくつかの専用サーバ事業者のサイトをご覧になって下さい。もしサーバスペックを個別に選定できる場合、月額費用ではさほど違いはないはずです。ただし、サービスによっては、他の部分とセットで、CPU, メモリーのスペックを変えている事業者もあります。正確に言えば、このようなサービスは、サーバスペックが選択できるわけではありませんが、他の部分が自社にとって必要な機能なのか、また、それに見合う料金なのかを吟味して下さい。専用サーバのコストは、初期費用よりも、月額費用のほうが、トータルすると、大きなコストになってきます。初期費用ではあまりケチらないほうがよいでしょう。いくら技術力抜群の技術者といえども、CPU 速度や物理メモリーを超えたパフォーンスチューニングはできませんから。
専用サーバを運用しはじめてから、途中で、サーバを乗り換えるというのは、大変な作業を伴います。場合によっては、一時的にサービスをとめなければいけません。サイトが人気になってから後悔するよりは、少しの負担ですみますから、高めのスペックを用意したほうがよいでしょう。

(当サービスは運用開始後のスペックアップニーズにも柔軟に対応し、各種オプションサービスを充実させておりますので運用用途に応じた最適なマシンチョイスを行って頂くことができます。)

■ディスクサイズと冗長化
ディスクサイズと冗長化については、ハードウェアのスペックの一つではありますが、おもにオプション機能として提供される部分ですので、あえて別項目としました。
まずディスクサイズですが、通常のサイトであれば、数 10 ギガバイトもあれば、十分でしょう。あえて付け足す必要はないと思います。有名な大規模サイトといえども、通常の HTML やイメージファイルだけで数 10 ギガバイトに達するようなコンテンツを持っているところはほとんどありません。一番気にしなければいけないのは、コンテンツのサイズではなく、ログのサイズです。例えば、WWW サーバが出力するログがありますが、放置しておけば、相当なサイズに膨れ上がります。システム管理の話ではありますが、これらログのローテーション設定が適切に設定され、それが実行されているかを確認しなければいけません。これをしっかりおこなっておけば、通常はデフォルトのディスクサイズで十分なはずです。

(当サービスではログローテーションはディストリビュージョン初期状態と同様の設定で提供していますがこちらは自由に設定変更して頂くことが出来ます。)

次に、ディスクの冗長化についてです。これもオプションサービスとして提供されるところが多いようですが、中には上位グレードを契約することで、標準で装備しているサービスもあります。主に、RAID 1(ミラーリング)が用意されています。専用サーバに、同じサイズのディスクを 2 つ用意し、ファイルへの書込みがあれば、2 つのディスクに同時に書き込んでいくというものです。もし一つのディスクが故障しても、もう一つのディスクで運用でき、データも守られるといったメリットがあります。これを採用するかどうかは、貴社のポリシー次第です。コストとの兼ね合いで採用を検討して下さい。
サーバ事業者は、サーバ上のデータを一切保証しません。また、ハードウェアは必ずいつか壊れます。ディスク障害時の対策は、貴社自身が選択するものです。

(当サービスでは大容量HDDのご提供からオプションでRAID1を選択して頂くことも可能です。その他複数HDDの搭載による世代別バックアップ設定や、SCSIマシンにおいてはRAID5や10といった対応もできます。また、DBサーバーのローカル接続や高負荷サーバーへは複数台にてクラスタリングを行って頂くことも可能です。
RAIDシステムの種類と性能に関して

■ネットワーク帯域
専用サーバに接続される物理的なネットワークの帯域を表します。具体的に言えば、10 BASE-T なのか、100 BASE-TX なのか、1000 BASE-T なのかということです。サーバ事業者のホームページでは、10Mbps とか 100Mbps といった表現で紹介されていることが多いようですが、実際には、この速度を保証するものではありませんので、注意して下さい。また、速度だけではなく、同じセグメントにどれだけのサーバがネットワークを共有しているかも重要な選択基準です。良心的な事業者では、各セグメントでどれくらいのトラフィックが流れているかを公開しているところもあります。このような事業者であれば、もしトラフィックが一杯になり、ネットワークレスポンスが低下したときには、迅速な対処をしてもらえることが期待できます。
以上はベストエフォートと呼ばれるサービスに属するのですが、なかには本当に帯域保証をしてくれるところもあります。もちろん、料金に反映されるわけですが、非常に安心です。
いくらサーバのスペックが良くても、ネットワークが混雑していては、意味がありません。このあたりの品質も十分に吟味しましょう。

(当サービスではトラフィック帯域保証回線サービスオプションのご提供も行っております。)


■付加サービスの充実度
専用サーバを契約した時点では不要な機能でも、サイトが人気になりアクセスが多くなったり、ウェブの重要度が社内で増すことで、後になって必要になってくることがあります。契約する専用サーバサービスにどのようなオプション機能があるのかをしっかりと把握しておきましょう。また、そのオプションは後から付け足すことができるかという点も重要なポイントです。後で付け足すことができない機能であれば、当初から採用を検討しなければいけません。
付加機能として、主に以下の項目があげられるでしょう。

* ファイアーウォール
* データバックアップ
* 監視
* IP アドレスの追加
* メモリー・ハードディスク増設
* アプリケーション

アプリケーションとは、例えば、アクセス解析ソフトであったり、サーバ設定がブラウザーで行えるソフトであったり、スケジュール管理ができるソフトのことです。サービスによっては、追加料金なしで標準で使える場合もあります。このようなオプションラインナップを用意している事業者であれば、今後、もしそれらが必要になったときのことを考えると、安心です。

(当サービスでは上記全ての付加サービスの提供を行っております。)

■データセンターの信頼性とロケーション
多くの人があまり気にしないのがデータセンターです。ところが、専用サーバ選びの際には、実はとても重要なファクターであることを十分に認識して下さい。いくら高スペックのサーバと広帯域のネットワークがあったとしても、そのサーバが設置されているデータセンターに信頼性がなければ、全く意味がないのです。データセンターに求められる要件は主に次の通りです。

* 電源の安定供給
* 一定の温度・湿度にセンター内を保つ空調設備
* 物理的なセキュリティー
* 建物自体の耐震性

このような情報の詳細は、あまり一般的に公開されることはありません。しかし、データセンターの設備に関して、一切紹介がなされていない事業者はやや不安があります。データセンターに自信があるサーバ事業者は、これらの情報を詳細にホームページ上で紹介しています。これらの情報はしっかりとみていきましょう。
上記の項目で、「物理的なセキュリティー」というのが分かりにくかったかと思いますが、これは主に入退室管理のことです。誰でも入れてしまうサーバルームでは、セキュリティー上非常に危険です。サーバ事業者によっては、専用サーバが設置されているデータセンタへは、契約者といえども一切禁止と明示しているところもあります。素人考えでは、専用サーバを契約したんだから、ちょっとくらい見せてくれてもいいじゃないかと思うかもしれません。しかし、セキュリティー上、これくらい厳しくしたほうが良いのです。もし貴方が専用サーバを契約したとしましょう。実際にそのサーバを見て、何をしますか?何もすることはないでしょう。そう、見る必要なんてないはずなんです。容易にサーバを見せてくれる事業者の方が危ないと肝に銘じておきましょう。
次にデータセンターのロケーションです。特に住所なんて知る必要はありません。ここで知っておくべきことは、国内なのか、海外なのかです。以前は、海外のデータセンターのほうが安かったため、コスト重視で海外のデータセンターが好まれた時代もありました。現在は、以前ほどコストにも違いはなく、国内でも安くなってきています。海外のデータセンターに大きな魅力はなくなってきたといえるでしょう。
できれば、国内のほうがお勧めです。それは、ネットワーク的な距離が短いからです。サイトへ訪問してくる人は、主にどんな人ですか?恐らく、日本国内からアクセスしている人がほとんどではないですか?もし貴社サーバが海外にあるとすると、ネットワーク的な距離が遠くなります。その遠さが、データ転送の遅延を生じさせます。また、途中経路が長い分、ネットワーク障害の可能性が高くなってきます。もしこの距離の遠さを克服できる信憑性のある説明がなければ、国内にデータセンターを持つ事業者のほうが安心といえます。
私の感想ですが、海外にデータセンターがある場合、著名な企業が提供しているサービスでも、データ遅延だけは克服できないようです。ssh 等で対話的にアクセスする場合には、その遅延がとても気になります。

(当サービスデータセンター概要に関してはこちらをご覧下さい。)

以上、専用サーバ選定のポイントを解説してきましたが、いかがでしたか?ここで解説した内容は、一般論ですから、実際には、個々のサービスを直接吟味して頂き、自社にあったサービスを選定して下さい。本コーナーが、貴社のサーバ選定の参考になれば幸いです。不明点などございましたらどうぞお気軽に御連絡下さい。

 

   
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